ピエール瀧の出演作品で絶対お蔵入りになって欲しくないドラマランキング

電気グルーヴのパフォーマンスや独特なセンスの光る俳優業で人気だったピエール瀧さんがコカインの使用・所持の容疑で逮捕され、今後の裁判や賠償・復帰の可能性などが連日注目されています。

バイプレーヤーとして重宝されていた瀧さんの出演した映画・ドラマはかなりの数にのぼっていますが、芸能界・TV業界は従来の慣習に沿って、放送中止・DVD出荷停止・出演箇所の撮り直しなど、その存在を丸ごと消去しようという、誰にも止められない大きな流れも始まっています。

そこで今回は、ピエール瀧さんの出演作品で絶対お蔵入りになって欲しくないドラマについて、10~40代の男女を対象にアンケート調査を行い、結果をもとにランキング化しました。

■質問内容

ピエール瀧の出演作品で絶対お蔵入りになって欲しくないドラマはどれですか。3つ以内でお選びください。

■調査結果

1位:木更津キャッツアイ(2002年 主演:岡田准一) 22.0%
2位:連続テレビ小説 あまちゃん(2013年 主演:のん) 20.0%
3位:陸王(2017年 主演:役所広司) 12.0%
4位:いだてん~東京オリムピック噺~(2019年 主演:中村勘九郎) 9.0%
5位:連続テレビ小説 とと姉ちゃん(2016年 主演:高畑充希) 8.0%
6位:私立探偵 濱マイク(2002年 主演:永瀬正敏) 7.0%
7位:大河ドラマ 龍馬伝(2010年 主演:福山雅治) 6.0%
7位:64(ロクヨン)(2015年 ※主演) 6.0%
7位:大河ドラマ  軍師官兵衛(2014年 主演:岡田准一) 6.0%
10位:東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~(2007年 主演:速水もこみち、倍賞美津子) 5.0%

●1位 木更津キャッツアイ(2002年 主演:岡田准一)

1位は、『木更津キャッツアイ』(2002年)でした。

主演は岡田准一さんで、ゼロ年代のTVドラマの表現方法を打ち立て、新しくて面白い!という一大ムーブメントを巻き起こした同作は、今でも語り継がれる、伝説のドラマです。

ピエール瀧さんは、第6回のゲスト出演・シガニー小池という役どころで、「インチキディナーショーで客をだまして金を巻き上げ、少年たちにトルエンを降ろすチンピラ」「オジー(演じるのは古田新太さん!)の双子の兄を違法薬物の取引がらみで殺し、復讐しようとしたオジーも殺す」という、滅茶苦茶を絵に描いたようなキャラでした。

……ピエールさんご本人が、20代のころからコカイン・大麻を使っていたと自供しているそうですから、こういった演技には、役作りの必要がなかったのかもしれませんね。

●2位 連続テレビ小説 あまちゃん(2013年 主演:のん)

2位は、『連続テレビ小説 あまちゃん』(2013年)でした。

主演はのん(当時:能年玲奈)さん。言わずと知れた、朝ドラの注目度をがらりと変え、ブレイク前の女優の登竜門としての価値を知らしめた傑作です。

ピエール瀧さんは、東京の地下アイドルの舞台「東京EDOシアター」の裏手にある寿司店の、寡黙な店主役でした。ほとんどしゃべらないながら、驚くほどぐいぐい動かす顔芸で、登場シーンで放たれる異質なオーラたるや、かなりのインパクトがありました。

1位と同じく宮藤官九郎さんの脚本で、宮藤作品にピエール瀧さんの出演頻度は高かったように思います。そういえば、現在放送中の大河ドラマ『いだてん』にも瀧さんは出演されていましたね。

●3位 陸王(2017年 主演:役所広司)

3位は、『陸王』(2017年)でした。

主演は、役所広司さん。上記の大河ドラマ『いだてん』でも重要な役どころです。

ピエール瀧さんは、役所さん演じる老舗の足袋屋が作るスポーツシューズを目の敵にし、大企業の金と力にものを言わせて様々な妨害工作を行う、陰険な営業部長というものでした。

そういえば、『いだてん』では、今度はピエールさんが足袋屋に扮していたので、放送開始当初は、『陸王』との面白おかしい共通点、ということで話題になっていたのですが……。色々な意味で残念な事件になってしまいましたね。 

■作品は誰のもの?

こうしてみると、ピエール瀧さんの出演作品は、放送当時には名作と言われるものばかりですね。

それも、例えば瀧さんの登場シーンを抜いたり外したりしてしまうと、途端に作品の面白さが半減してしまう、という、脇役の大切さ・重要さが問われるポイントには必ず瀧さんのキャラクターがありました。

『いだてん』の今後の放送回やこれから公開予定の映画などでは、瀧さんの登場シーンを別の方で新たに撮り直し、さらに『いだてん』に至っては、DVD販売に備えて過去の登場シーンもすべて上書きする、という徹底ぶりですが、ランキングに上がったような何年も前の作品にまで、そのような作業を施すのは到底無理というものです。

果たして、瀧さんが登場しているから、という理由だけで、それらのドラマや映画も、再放送の候補から外され、DVDやビデオが店頭から撤去され、「最初からそんな人はいなかった」ということにできるのでしょうか?

今後の業界の対応が気になるところです。

 

 

HORANE調べ
2019年3月
調査対象:10~40代の男女

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