【白山市】の白峰地区で恐竜と歴史と自然、そして温泉を満喫するコースです。

【白山市】の白峰地区で恐竜と歴史と自然、そして温泉を満喫するコースです。

霊峰白山の登山口に通じる白山市白峰は、日本屈指の豪雪地帯。だからこそ、雪と共に生きる独特の文化と生活様式が生まれ、昔懐かしい風景が今に残っています。今回は、「白山恐竜パーク白峰」で約1億3千万年前にこの地域で生きた恐竜たちに想いを馳せ、発掘体験をします。そして「菜さい」で白峰の伝統食をランチで体験。食後は重要伝統的建造物群保存地区でもある白峰の建物を見学しながら街を散策し、「雪だるまカフェ」で白峰伝統のおやつ「かましいりこ」をいただきます。“美人を生む絹肌の湯”と言われる「白峰温泉総湯」でつるつる肌になってから、「志んさ本舗」でとち餅をお土産に購入します。まさにデイトリップが楽しめる白峰の一日、では行ってみましょう!

朝からスタート

からスタート

【9:30】国道157号線からスタート

【9:30】国道157号線からスタート
道の駅 瀬女

金沢市から白峰は車で約1時間半。白山IC、小松IC、福井北ICからいずれも約1時間です。国道157号線を山へ山へと進むと標識が。手取川ダムの方へ向かいましょう。

手取川ダムを超え、深く水を湛えた手取湖の側道を山に向かって走ると、看板が見えてきます。「桑島化石壁」は国指定の天然記念物で、明治7年にドイツのライン博士が白山登山の帰路に採取した植物化石が中生代のものであることが判明、日本で初めて化石から地層の年代がわかった、という貴重な場所なのです。

いたー!このイグアノドンを目印に、右折して坂を登れば「白山恐竜パーク白峰」に到着です。

【10:00】化石発掘体験ができる「白山恐竜パーク白峰」で恐竜三昧。

【10:00】化石発掘体験ができる「白山恐竜パーク白峰」で恐竜三昧。
白山恐竜パーク白峰
https://city-hakusan.com/learn/hakusan_dinosaur_park/

昭和57年、桑島化石壁から恐竜の歯の化石が発見されたことが、本格的な発掘調査がはじまるきっかけとなりました。こちらでは恐竜の複製模型や発掘された化石の展示はもちろん、実際に化石発掘体験もできるとあってファミリーにも人気のスポットです。 白山恐竜パーク白峰 076-259-2724 9:00~17:00(入館は16:30まで) 休/月曜(祝日の場合はその翌日)、冬期休館(11月下旬~4月下旬) ※入館料大人520円、小中高校生200円(化石発見広場体験とセットで大人850円、小中高校生400円)

全長28m、ディプロドクスの骨格レプリカ。迫力満点!桑島化石壁で発掘した化石もたくさん展示されています。興味津々。

「音と光のトンネル」を通って、ふれあい館へ。山の斜面に沿って建物が繋がっているイメージ。

ふれあい館から外に出ると、広い芝生の「ふれあい広場」になっています。お天気が良ければ、お弁当を持ってきてここでピクニックもいいかも。子どもたちが5mほどある恐竜たちにしがみついたりよじ登ったりしていました☆

化石発掘体験広場では、貴重な桑島化石壁付近の岩石が広げられています。主に植物の化石が見つかることが多いそうですが、時々動物の化石や、過去には恐竜の歯が見つかったことも!30分間コツコツと化石を発掘する作業は小学生の夏の自由学習にもぴったり。

化石調査センターの奥には「自然体験広場」があり、そこには「ダイナ・スライダー」という名前の長い滑り台があります。自然を満喫して思いっきり遊びましょう。

【12:30】白峰の特産品や郷土料理を白峰観光案内所併設の「菜さい」でいただく

【12:30】白峰の特産品や郷土料理を白峰観光案内所併設の「菜さい」でいただく
白峰特産品販売施設 菜さい
http://www.shiramine-m.com/saisai/

白山恐竜パーク白峰から車で5分、白峰の街中へ来ました。白峰の特産品や郷土料理、山菜、自家栽培の雑穀や野菜を活かしたメニューを提供している「菜さい」でお昼ごはんをいただきます。飲食コーナー横に、採れたての季節の山菜や野菜、手づくり味噌や固豆腐など食品のほか、健康茶・民芸品や工芸品などおみやげ物がずらりと並ぶコーナーがあります。 白峰特産品販売施設 菜さい 白山市白峰口64-3 営/10:00~17:00(季節やイベント開催時変更有)、 休/火曜(火曜が祝日の場合は翌日) ※季節により変更あり

お食事処は明るくて広々。大きな窓から光が差し込んで開放的な雰囲気です。「ネム茶」が出されて「本日のお茶です」と

「白山百膳 じげ御膳」を注文しました。「白山百膳」とは白山麓の素材を活用し、白山麓で調理提供される、健康や長寿にこだわった料理を定義づけたもの。さらに“じげ”とは「白峰」のことを指す方言。「じげ御膳」は白峰の郷土料理やご馳走を詰め込んだ御膳、ということになりますね。

じげ御膳1,650円。メインは固豆腐ステーキにしましたが、固豆腐カツ、固豆腐ハンバーグからも選べます。ごはんは白峰の郷土料理「くきまま」です。大根菜の漬物と油揚げのまぜごはん。歯ごたえがあって漬物の塩加減と油揚げの出汁がごはんに染みて、なかなかのお味でした。

他、「かっちり」は小粒のじゃがいもを砂糖と醤油だけでじっくり煮込んだもの。歯ごたえがあります。メインの固豆腐は昔から山麓一円で親しまれてきたもので、一般の豆腐より数倍大豆を原料とするため、大豆の味が濃厚。この「じげ御膳」、すべてが懐かしいような、滋味深い味わいでした。

本日のお食事処でいただいたお茶。「本日のお茶はネム茶です。カワラケツメイという植物の…」と説明いただいても呪文のようで、何度も聞き返してしまいました。ふんわりした口当たりでなかなかおいしかったので購入。

特産品とは関係ありませんが、恐竜化石せんべい発見。白峰から福井県勝山までは車で約20分。福井県立恐竜博物館も有名ですから、この辺一帯は恐竜が生きていた場所なんですね

お店のスタッフは思い思いの色のポロシャツ。バックが可愛かったので撮影させていただきました。「さいさいよしたい」は「何度も何度もありがとう」という意味だそうです。白峰の方言は、他の石川県内にない独特の方言ですね。

【13:30】重要伝統的建造物群、豪雪と共に生きる白峰の街を散策。

【13:30】重要伝統的建造物群、豪雪と共に生きる白峰の街を散策。
白峰重要伝統的建造物群保存地区

縄文時代に人々が住み始めたと言われる白峰地域。その後、養老元年(717年)に泰澄大師によって「牛首」と呼ばれる現在の白峰集落の中心となる村が開かれたとされています。山々に囲まれた豪雪地帯でありながら、建物が密集して町場のような景観を形成しているのが白峰の大きな特徴。江戸中期からは先進的な養蚕で生活物資を手に入れていたようです。「菜さい」前の駐車場に車を停めて、歴史ある白峰の街並みを歩いてみましょう。

江戸時代の建築で通称「与平」。外からは仏壇出しや大梯子が見られます。年中大梯子が屋根にかかっているそうです。壁がきれいで葺き替えたばかりかな?

古い町並みにバスが走ります。ちなみに、金沢駅、松任駅前、鶴来駅から白峰までバスが運行されています。

白峰の伝統的民家の大きな特徴は、縦長の窓が連続して見られることだそうです。年季が入った壁の色が折り重なった時の色みたいで素敵ですね。

「行勧寺庫裏」。白峰に残っている唯一の木羽(こば)葺き屋根。毎年梅雨前に掃きながら全ての板をめくり、天日で乾かした後で一枚一枚葺きなおす「くれ返し」が行われるそう。屋根の見張り台みたいなのは、太鼓堂だそうです。

蔵の壁から屋根にむかって杭が出ています。昨年、国の重要文化財に指定された「旧山岸家」の「浜蔵」というものです。この蔵には海産物が収められていたのかな? 想像しながら見るのも楽しい。

【14:30】たくさんの雪だるまに囲まれて「かましいりこ」をおやつにいただく。

【14:30】たくさんの雪だるまに囲まれて「かましいりこ」をおやつにいただく。
〒920-2501 石川県白山市白峰イ75

雪だるまカフェ 白山市白峰75 雪だるまの里内 076-259-2071 営/11:00〜15:00、17:00~21:00 休/木曜

雪だるまカフェに到着です。明治期に建てられた古民家で、白峰郵便局向い。駐車場も3台駐車可。

店内は広々、ゆったりとした時間が過ごせます。

石川県出身の大相撲力士、炎鵬関の応援コーナー。雪だるまカフェと炎鵬…聞いたところ、縁は別にないそうですが、このカフェ運営に関わる方が応援しているそうです。

白峰の伝統的なおやつ「かましいりこ」をいただきましょう。かまし、とはシコクビエという雑穀のことで、カモの足に似ているので白峰でそう呼ばれているそうです。お湯、砂糖、かましの粉を練り合わせて作ります。

お店の方が、お湯を少しずつ入れながらレクチャーしてくれます。「はい、混ぜて!混ぜて!」割りばし1本でぐるぐるかき混ぜます!

こんな感じで完成です。砂糖の量は自分で調節可能。香ばしくて口当たりはザラっとしていて、不思議な食べ物でした。決して嫌いではない。むしろ好き。

てるこさん手作りのしそジュース。もちろん注文しました。

疲れが吹き飛ぶ爽やかさ。雪だるまの形をしたクッキーがついてきて、「かましいりこ」の説明を聞きながらいただくおやつタイム。贅沢です。

昔はお客様(オノコジロ)やその家の主(ヨコジャ)が囲炉裏のどの位置に座ったか、など伝統的な決まり事も教えていただきました。なんだか言葉も含めて外国に来たみたいな錯覚を覚えます。

今度は雪の季節に雪だるまに会いに来てみたいですね。

【15:45】絹肌の湯とも称される「白峰温泉総湯」でつるつる肌になろう。

【15:45】絹肌の湯とも称される「白峰温泉総湯」でつるつる肌になろう。
〒920-2501 石川県白山市白峰ロ9

ナトリウム炭酸水素塩泉の天然温泉100%。地元産木材の浴室が明るく綺麗な総湯。露天風呂もあり、白峰の自然の中、山の澄んだ空気で深呼吸してリラックスできる。シャンプー、リンス、ボディソープは備え付け。休憩コーナーやマッサージコーナーもあるのでのんびりできます。 白山市白峰ロ9 076-259-2839 営/平日12:00~21:00、土日祝10:00~21:00 休/火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 ※中学生以上670円、小学生360円、3歳以上260円

行く先々で出迎えてくれる「じげばあちゃん」。白峰のマスコットガール。じげばあちゃん、いいお湯でした。

【16:30】お土産にはこれ。「志んさ本舗」のとち餅と、とち餅中あんこ

【16:30】お土産にはこれ。「志んさ本舗」のとち餅と、とち餅中あんこ
志んさ

昭和36年創業の「志んさ本舗」は白峰唯一のスイーツショップ。洋菓子の製造販売も行っていますが、やはり有名なのは「とち餅」。灰汁抜きした栃の実をもち米と一緒に蒸してつく餅は、茶色くて、栃の実の苦みがほんの少し残るのが特徴。こちらのとち餅は、弾力があって柔らかく、栃の実の風味が活かされた癖になる美味しさです。 白山市白峰口166-3 076-259-2030 営/8:30~20:00 休/火曜

この日もたくさんのお客さんがとち餅を買いにきていました。

「とちもち」切餅、中あんこ、とちもちの3種類。中あんこは、餡の甘さと栃の実感が絶妙なマッチング。おいしくて帰路の車中で2つ食べてしまい、もっと買ってくるんだった…と激しく後悔。日持ちはしないので、お土産するなら他に、栃餅せんべいや栃蜂蜜のカステラなどがありますよ。

ご主人の織田さん。やはりカラーポロシャツにバックプリント。「白山とち餅」の文字に、粋なプライドを感じます。ポロシャツにロゴのバックプリントは白峰商工会のユニフォームなのかな?

パッケージもレトロで素敵です。次回は「とち餅中あんこを10個!」と注文することを心に誓いました。

車でないと行けない場所ではありますが、大古の歴史を感じるロマンにあふれ、人懐っこい笑顔が素敵な人々とのふれあいがあり、方言や伝統食、雪と生きる先人の知恵がつまった建築物に温泉と、面白いことがたくさんある白山市白峰。何より自然が豊かで空気がきれい。疲れた身体を深呼吸させるために、ぜひ足を伸ばしてみてほしい場所です。

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