【野々市市】コミュニティバス「のっティ」で巡る、おみやげ探しの旅

金沢市のお隣・野々市市は、2011 年11月11日、石川県内11番目の市として誕生しました。面積は13.56㎢とコンパクトながら、あらゆるジャンルの飲食店や物販店がひしめく活気があるまちです。2020年度版全国「住みよさランキング」(東洋経済『都市データパック』編集部)で全国1位を獲得するほど、若者や子育て世代を中心に人口が増えています。そんな野々市市一帯を走り回っているのが「のっティバス」。公式キャラクター「のっティ」が描かれたコミュニティバスに乗って、まちを巡りながら野々市みやげを探すコースをご紹介します。

朝からスタート
【10:00】3色の「のっティ」が同時に集まる「野々市市役所」からスタート!

高さ約33mのランドマークタワーが目印となっている、真っ赤な3階建ての建物が野々市市役所の庁舎です。雨水の活用や太陽光発電など省エネ設備を導入するほか、災害時の対応のための無線やヘリポートなども完備し、市民が利用できる「情報交流館カメリア」もあります。

中に入ると野々市について紹介するコーナーに注目を! 『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』『メアリと魔女の花』を手がけた、有名なアニメーション監督の米林宏昌さんは野々市市のご出身です。

そして、野々市市の人気者といえば公式キャラクターの「のっティ」。いつのまにか野々市市役所に住みついていた不思議ないきもので、どこで生まれたのか、どこから来たのかは謎に包まれています。

奥に進んだところにある⑬地域振興課の窓口では、のっティグッズやのっティバスの回数券の販売もしています。

公式キャラクターの「のっティ」をモチーフにしたグッズは現在3アイテムが販売中です。上のキーホルダーストラップは500円、右のピンバッチは300円、左の「のっティ」マスコットキーホルダーは700円。

コミュニティバス「のっティ」・シャトルバス「のんキー」共通回数券は、11枚1000円、23枚2000円。たくさん乗り降りする場合は、あらかじめ購入しておくと、便利でおトクです。のっティ・のんキー車内でも販売されています。
【10:30】コミュニティバス「のっティ」に乗車しよう!

https://www.city.nonoichi.lg.jp/site/bus/
庁舎の出入口にバス停があり、3台ののっティが勢揃いします。市内には、赤の中央ルート、青の西部ルート、緑の北部ルート、黄色の南部ルートの4台の「のっティバス」が走っています。白山市と野々市市を結ぶ紫のシャトルバス「のんキー」も走っており、市内全域を網羅しています。

バス停には、停車スポットと時刻表が表示されています。間違わないようにチェックして、乗りたいバス停の近くで待ちましょう。

のっティのイラストが描かれたキュートなバスは、子どもに大人気。ステップが低めで乗りやすくなっているのもポイント。乗り方はカンタン! 後方のドアから乗車して、前方ドアから下車します。

市役所や車内などで時刻表をピックアップしておくと便利です。携帯電話やスマホでも確認できます。 https://www.city.nonoichi.lg.jp/site/bus/

車内はこんな感じ。一般的な路線バスに比べてコンパクトサイズです。短い間隔でバス停があるので、地元の人が通院や買い物に利用されています。どのルートも1周45分。まちを眺めながらゆるりと1周してみるのもいいかもしれません。

通常のバスと同じで、目的地が近づいてきたら、降車ボタンを押して知らせます。次のバス停は車内放送や前方の案内表示で確認できます。

料金は後払い。降りる時に運賃箱にお金または回数券を支払います。運賃はどこまで行っても1乗車100円! 同伴の未就学児は無料です(2人目からは料金が必要です)。なお、シャトルバス「のんキー」は、乗車区間に応じて運賃が異なります。
【10:43】南部ルート⑫「中林丸の内」バス停すぐ! 地元で愛される「御菓子司 加幸庵」

バス停「中林丸の内」を降りたら、すぐ目の前にあるのが、和の趣ある店舗の「御菓子司 加幸庵」です。

季節を彩る上生菓子から、地元にちなんだ菓子、和洋折衷の菓子、ギフト用の和菓子まで、豊富なラインアップ。あれこれ選ぶ楽しみがある一軒です。

名物はなんといっても「のっティどら焼き」です。「のっティどら焼き」(税込162円)、かのこ豆がゴロゴロ入った「のっティ三珠どら焼き」(税込199円)、真ん中に大きな栗を挟んだ「のっティ栗どら焼き」(税込199円)の3種類あり、あんこがたっぷり入ってお茶請けにぴったりです。

可愛いイラスト付きの「のっティ煎餅」は、生姜、抹茶、プレーンの3種類(各税込100円)の味を販売。軽やかなな食感と素朴な味わいで、ついもう一枚と手が伸びます。
【11:00】歩いて約6分、「菓子工房 エクラタン」で絶品スイーツをゲット!

https://www.eclatant.biz/
上質な素材と製法にこだわって仕立てるケーキが高い支持を集める人気店。石川県産の素材を取り入れたケーキや焼き菓子も多数揃えています。カフェも併設しており、作りたてのデザートセットなどを楽しめます。

店内には甘い香りが漂い、ショーケース内の色とりどりのケーキを目にすると、テンションが上がります。横のスペースに並ぶ焼き菓子やギフトもバリエーション豊富です。

のっティのイラストが付いた「野々市CITYロール」。写真はハーフ税込800円(1本税込1550円)。卵をたっぷり使い、卵白と卵黄を別立てしたフワフワの生地で、生クリームとヘーゼルナッツのプラリネクリームを包んだロールケーキ。ヘーゼルナッツの豊かな風味が香る、至福の味わいです。

野々市市産米粉を使ったビスコッティ「ののこってぃ」(1袋税込140円)。ザクザクとした歯触りと香ばしさが、コーヒーと相性抜群です。

焼き菓子の看板商品は「iPOUND(アイパウンド)」(税込300円)。一時は生産が途絶えた幻のサツマイモ・兼六芋をはじめ、能登大納言、赤皮甘栗かぼちゃ、能登塩といった石川の代表的な食材と国産フレッシュバターを使って焼き上げたこだわりのバウンドケーキ。外はサックリ、中はしっとりの逸品です。
【11:20】徒歩約6分、「プ・ラ・ラAコープ富奥店」で人気商品を発見!

https://www.is-ja.jp/nonoichi/
言わずと知れたJA(農協)グループのスーパーマーケットです。生鮮食品を求めて買い物に訪れる地元客で一日じゅう賑わっています。

必ずチェックしたいのは、店舗内の一角に設けられた「生産者直売コーナー」。地元農家の野菜や加工品などがぎっしり並び、品揃えが充実しています。

イチオシは「ちょこぽん」(1個税込172円)。野々市産こしひかりのポン菓子に、高級チョコ「クーベルホワイト」と椿オイルをブレンドしたチョコをかけたお菓子です。ポン菓子のサクサク感とほのかな塩気に、ホワイトチョコの甘さが合わさり後を引くおいしさ。発売3ヶ月で6千個売れたというのも納得の味です。なお、夏場の製造はお休みしているため、売り切れる場合があります。

野々市産農産物でつくったお酒も販売しています。「キウイキウイワイン」(720ml 税込1650円)は完熟キウイフルーツの甘さと酸味が上品。「キウイグレープワイン」(720ml 税込1650円)は、キウイにぶどうを加え、よりフルーティーに。ヤーコン焼酎「うまいがいね」(720ml 税込1628円)はヤーコンのまろやかな甘みが口に広がります。これらのお酒は野々市ブランドにも認定されています。
【12:10】南部ルート㉘「富奥郵便局」から野々市市役所に戻って中央ルートに乗り換え

乗り換えのバスを待つ間、市役所の敷地にある「あらみや公園」に立ち寄ってみました。散歩に来た人や親子連れなど、のんびり過ごせる憩いの場です。

中央ルートの「のっティバス」に乗車。団地の中を通ったり、川で泳ぐ鴨が眺められたり、生活道路を走る車内からの風景とともに流れる、ゆるやかな時間の流れに日常の気忙しさを忘れます。
【12:22】中央ルート㉖「金沢工業大学」下車、金沢カレーの聖地「カレーのチャンピオン野々市本店」へ

https://chancurry.com/
いまや全国的にも有名になった「金沢カレー」。その特徴は、ステンレス製の器にライスとドロリと濃厚なカレー、揚げたての豚カツにソースがかかり、千切りキャベツが添えられている、といったもの。「カレーのチャンピオン」は、創業者がレシピを考案したことから金沢カレーの元祖とされ、地元では「チャンカレ」の愛称で数多のファンを惹きつけており、野々市ブランドにも認定されています。

店内に入ったら、券売機で好きなカレーやトッピングを選びます。平日・土曜11:00~23:00のサービスタイムには、一番人気の「Lカツカレー」を税込720円で提供しています。

広々とした店内は全席カウンター席。金沢工業大学近くという場所柄なのか、学生や男性客が多く見られます。

お客の7割以上がオーダーするという店の代表メニュー「Lカツカレー」(サービスタイム税込720円)はボリューム満点。女性や子ども向けに小さいサイズや甘口もあります。フォークでいただくのも金沢カレーらしいところ。

持ち帰りカウンターでは、出来立てのカレーメニューのほか、冷蔵カレーパック、各種レトルト、限定グッズなどを購入できます。

家庭でも手軽に金沢カレーを満喫するならレトルトカレーを。左上より時計回りに、「チャンピオンカレー中辛タイプ」(税込320円)、激辛タイプ「ブラックカシミールカレー」(税込430円)、「チャンピオンカレー辛口タイプ」(税込320円)、「能登牛カレー」(税込1080円)、「ノザキとチャンカレのコンビーフカレー」(数量限定税込540円)、「純米吟醸酒粕カレー」(税込540円)。
【13:16】中央ルート㉙「カミーノ」下車、「かねこ結納品店」で水引アクセサリー選び

https://yuinou-kin222.ocnk.net/
バス停「カミーノ」から歩いてすぐのところにお店を構える「かねこ結納品店」。ハレの日の結納品の制作・販売を行っていますが、三代目の金子佳代さん・昌代さん姉妹がはじめた水引アクセサリーが好評を得ています。

お店に入ると、結納品が飾られておめでたい雰囲気に包まれます。水引はご縁や人と人を結ぶ意味がある縁起物。「かねこ結納品店」では伝統の金沢水引の技と心を守り続けています。

オリジナルの水引をあしらったご祝儀袋がとてもおしゃれ。購入したら、名前の代筆を無料で行ってくれる、嬉しいサービスがあります。

野々市市の市花木である椿をモチーフに、水引で作った「椿ピンバッチ」(税込1320円)と「椿ブローチ」(税込1980円)。「野々市市と市内外の人々を結ぶように」との思いが込められ、野々市ブランドとして市が認定した第1号となりました。

水引細工は和のイメージが強いですが、洋装にも合うスタイリッシュなアクセサリーに。水引は軽いので耳が痛くなりにくい利点も。ピアス・イヤリングは税込1100円~。ピアス・ヒヤリングの制作体験(要予約・税込2750円~)も行っていて、お一人からもOK、所要時間は1時間弱です。

髪飾りは税込2750円~。髪型を華やかに彩るアイテムは、プレゼントに喜ばれること間違いなし。他にもキーチャーム(税込4180円)やストラップ(税込550円)、マスクチャーム(税込880円)なども。水引アクセサリーは、色や大きさ、予算に合わせてオーダーメイドも可能です。
【14:23】中央ルート③「カレード」下車、図書館併設のモダンなカフェでひと休み

https://www.instagram.com/cafe_9nava/
図書館と市民学習センターの2つの機能を持った施設「学びの杜ののいち カレード」。図書館の中央にある、天井まで伸びる「ブックタワー」が目を引く開放的な空間となっています。併設のカフェ「9 nava(ナヴァ)」は自然光が降り注ぐ空間がゆったりとくつろげます。

コンクリート壁のモダンな雰囲気。コーヒーやフロート、わらび餅ドリンクなど、40種類以上のドリンクメニューを取り揃えています。

なんといってもおすすめは「キウイスカッシュ」(税込518円)。特産品の「キウイフルーツビネガー」とキウイシロップで仕立てた炭酸ドリンクで、爽やかな酸味が口の中に弾けます。ちなみにこの「キウイフルーツビネガー」は、「プ・ラ・ラAコープ富奥店」や「1の1 NONOICHI」で購入できます。

店内では、金沢市の人気ブーランジェリー「ひらみパン」のパンや、能美市「中村屋」の和菓子、野々市市の「ののの木」の焼き菓子なども販売。カフェを運営する「シブヤコーポレーション」が、小さなお店などの商品の販路確保をサポートするために、販売スペースを提供しているそうです。

市民団体「e-やん」が考案した、「野々市椿油」を使ったクッキーや椿花びらジャムなど、野々市市にちなんだおやつも並びます。
【14:50】歩いて約6分、野々市ブランド認定品「ののいち草木染」に出合う!

事業者が経営の相談などを行っている「野々市市商工会」。こちらで「野々市ブランド」の逸品みやげ「ののいち草木染」が手に入るとの噂を耳にして、いざ訪問!

「ののいち草木染」とは、野々市市商工会女性部が、桜の枝や藍といった四季折々の草木などを用い、試行錯誤しながら染めを行って仕上げている「ののいちブランド認定品」です。自然な色合いが優しい雰囲気のストール(税込3000円〜)、ポケットチーフ(税込1000円〜)、衣類(税込5800円〜)の草木染が購入できます。丹精して染め上げたストールや織物は地域のイベントなどでも販売しています。

「ののいち草木染体験」ができます! ストールの草木染体験(5~20名での申込み)を行っています。所用時間2時間半~3時間、料金は3000円~。時期によっては実施できない場合もあるので、まずは野々市市商工会女性部(076-246-1242)にお問い合わせを。
【15:31】中央ルート⑭「野々市市役所」下車、「野々市印房」にはとりどりの「のっティはんこ」が!

https://nonoichi-hanko.jimdofree.com/
昭和47年に創業したはんこのお店「野々市印房」。シャチハタから個人印章、表札、名刺まで扱っている地元密着型のお店です。

生年月日と姓名の画数から鑑定して、配字や字法を印章に調和させ、その人のために刻んでくれる「鑑定お守り印鑑」の制作をオーダーできます。

野々市みやげにぴったりの「のっティはんこ」(税込500円)。楽器を演奏していたり、けん玉をしていたり、椿の花を持っていたり、かわいさ満点のはんこ。なんと100種類あり、名前や言葉を入れてオーダーすることもできるそうです。

押してみたらこんな感じ! お手紙やスケジュール帳などに使えば、ちょっとほっこりした気分に。何個も集めたくなるはんこです。
【16:00】ちょっと歩いて、野々市市役所にゴール!

最後は歩いて野々市市役所に戻ります。「のっティ」に揺られ、野々市の裏路地や川沿いなど、まちの日常風景をゆっくり楽しみながら、のっティにちなんだグッズやスイーツ、野々市名産のアイテムなど、魅力的なおみやげをたくさん見つけることができました。「のっティ」とともに、友達や家族に、旅の記念に自分にも、とっておきの野々市おみやげ探しに出かけてみてください。 FINISH
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