勝浦朝市でおすすめ観光コース。八幡岬公園の絶景ポイントや臨海荘の海鮮丼と温泉も堪能できるコースです

勝浦朝市でおすすめ観光コース。八幡岬公園の絶景ポイントや臨海荘の海鮮丼と温泉も堪能できるコースです

勝浦を朝から満喫するコースをご紹介します。「カフェ・ジパング」で目覚めのコーヒーを飲んだら、「遠見岬神社」の長い石段を登って、散策の無事をお祈り。神社前の通りで開かれる「勝浦朝市」では、お店の人とのやり取りを楽しみながらお買い物。老舗旅館「松の家」の歴史的建造物を観賞後、「KAPPYビジターセンター」で電動アシスト自転車を借りてレッツ・サイクリング! 高台にある「八幡岬公園」で海の絶景を眺めつつ、朝市で買ったパンをほおばって小休止。さらに走って、「官軍塚公園」で史跡に触れたら、「黒潮の宿 臨海荘」で、日帰り温泉とランチを堪能します。 それでは、早起きで楽しむ『勝浦朝市さんぽコース』のスタートです!

朝からスタート

からスタート

【7:30】「墨名市営駐車場」からスタート

【7:30】「墨名市営駐車場」からスタート
墨名市営駐車場

勝浦漁港の近くにある市営駐車場は、6:30~22:00の間、無料で利用することができます。朝市での買い物や市内観光を楽しむ際には、とても便利な駐車場です。ここからなら、港を右手に見ながら朝市まで歩いて5分で行けますよ。

朝市通りに入る橋を渡ると、勝浦市内の案内地図があります。もしも道に迷ったり、行く場所に悩んだときには参考にしてくださいね。

道の反対側には、朝市案内の看板があります。場所は交代制で月の1日~15日は下町朝市通り、16日~月末が仲町朝市通りで行われます。

【7:30】朝のコーヒータイムに、「カフェ・ジパング」へ

【7:30】朝のコーヒータイムに、「カフェ・ジパング」へ
カフェ・ジパング
http://www.katsuura-sanpo.com/facilities/eat/post-15156/

仲町朝市通りにある「カフェ・ジパング」は、朝7時からオープンしているので、朝市に行く前の腹ごしらえにもってこい。駄菓子屋だった建物を改装したというお店は、地元の人も集まるコミュニティーカフェのような親しみのある雰囲気です。

ジャズが優しく流れる店内には、大きなテーブルが1つと3席ほどのカウンター。キッチンのそばのカウンターに座って、ご主人とお話。丁寧にハンドドリップで淹れてくれるコーヒー(250円)をゆったりと味わいながら、昔の朝市の話や、元・パティシエのご主人の思い出話などを聞かせてくれました。店名は「黄金の国ジパング」が由来だそうです。

千葉県外でパティシエの経験を積んだご主人が作るケーキが魅力。ケーキは季節によって異なりますが、常時2~3種類あります。この日はリンゴのタルト、チーズケーキ、ガトーショコラ(各300円)がありました。また、クリスマスシーズンはシュトーレンも並びます。一方、夏には自家製シロップのかき氷を出すそうで、観光客には大好評とのこと。かき氷も食べてみたい!

店内で食べる時間がなくても大丈夫。クッキーやブラウニー(各150円)など、お土産にできる焼き菓子も売っています。店の入り口にはテイクアウト用の小窓があり、食べ歩きできるワッフル(100円)やコーヒーを買うことができますよ。定休日は、朝市がお休みの水曜日です。

【8:10】旅の安全祈願をしに「遠見岬神社」へ

【8:10】旅の安全祈願をしに「遠見岬神社」へ
遠見岬神社
http://www.tomisaki.or.jp/

遠見岬神社は、房総半島に技術と文化をもたらした天冨命(あめのとみのみこと)をお祀りしている神社で、勝占忌部氏(かつらいんべし)伝説の地とも言われています。石段下でもお参りはできますが、せっかくなので、石段を上って社殿まで行ってみましょう! 上らなければ見られない、素敵な景色が待っていますよ。

振り返るとあまりの急傾斜の石段に、思わずドキドキ。その段数、60段! 足元に気をつけながらゆっくり踏みしめて行きましょう。ちなみに、この石段は2月下旬から3月初旬まで行われる、『かつうらビッグひな祭り』のイベント会場にもなっています。

60段の後に、さらに石段を上っていくと、ようやく社殿が現れます。上りきった達成感なのか、すがすがしい気持ちになって手を合わせます。この社殿は日光東照宮と同じ権現造りで、内部にある欄間の彫り物は四代目・波の伊八によって彫られたものだそう。宮司さん曰く、「朝方はとくに光が射し込み、社殿内が明るくなるのでおすすめです」とのことです。

社殿まで上ると、こんなに素敵な景色が見られますよ!真下には朝市の通りがあり、右には市街地と山々、左には勝浦漁港、その奥には波で削られた岩肌が広がります。この日はお天気がよく、完璧な絶景ショットでした。

お参りを済ませて下に降り、社務所で御朱印もいただきました。一緒にいただいたリーフレットに、『かつうらビッグひなまつり』の写真が載っていました。石段を丸々ひな壇として使うダイナミックなこのお祭りも一見の価値ありです。

海の街らしく、なんと、おみくじ(300円)もお魚の形です! 男性向けの勝男(かつお)みくじ(写真)と、女性向けの金女(きんめ)みくじがありますよ。ぜひ、運試しをしてみてください。

【8:40】「勝浦朝市(下本町通り)」で買い物をしながら散策

【8:40】「勝浦朝市(下本町通り)」で買い物をしながら散策
勝浦朝市
http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29165

石川県輪島、岐阜県高山と並び日本三大朝市のひとつとも呼ばれている勝浦朝市。420年以上も前から続く歴史あるこの朝市は、勝浦城主だった植村土佐守泰忠により始められたそうです。農水産物の交換の場として、今でも、水曜日と元旦以外は毎日開かれ、地元の人たちも買い物にくる生活朝市となっています。いわば、勝浦の台所! ただし、みなさん露店で商売されているので、お天気が悪い日は出ない時もありますのでご注意を。

「買わなくてもいいから食べて行って」と、みんなに声をかけてくれる、わらび餅屋のおじさん。こんなにいただいちゃって大丈夫? というくらい試食をさせてくれました。つるつる、ぷるぷるのみずみずしさにびっくり。そのおいしさと、おじさんの笑顔につられて、買わずにはいられません。

季節の物が売られているので、旬を実感できるのも朝市の魅力。並んだ品物を見て、「この野菜って今が旬なの?」とか、「どうやって食べたらいいの?」などと、お店の人に気軽に聞けてしまうのも、朝市の醍醐味ですね!

朝市の通りには、鰹の削り節を作っているお店も発見。街角でこんな場面に遭遇するとは、さすがは鰹の水揚げが多い勝浦! 試食させていただいた削りたての鰹節は、やはり香りが格段に違います。

すぐに食べられる手作りのパンやおこわなども売っています。パンは人気があったようで売り切れ間近でした。これから行くサイクリングに備えて、慌ててパンを購入。

【9:10】商店街に建つ、文化財「松の家旅館」を見学

【9:10】商店街に建つ、文化財「松の家旅館」を見学
松の家旅館
http://katsuura-matsunoya.com/

朝市通りから商店街へ出ると、レトロな佇まいの老舗旅館「松の家」があります。約90年も変わらない作りを残すこの重厚な建物は、国登録有形文化財に指定されていて、今は七代目のご主人が守っています。このあたりは昭和初期には、“江戸まさり”と言われるほど賑わっていたため、同じような旅館が何軒もあったとのことだとか。歴史を感じる建物に、ついついカメラを向けてしまいます。

ご主人に声をかけると快く見学させてくれました。玄関を上がり、1階を拝見。板の間や天井に古き良き時代の面影と、しっかりとお手入れされている感じが伝わりました。懐かしいブラウン管テレビなど、昭和から受け継ぐ品々もあって、タイムスリップしたような気分になります。

【9;30】太平洋を一望できる高台を目指し、「K・A・P・P・Yビジターセンター」で自転車をレンタル!

【9;30】太平洋を一望できる高台を目指し、「K・A・P・P・Yビジターセンター」で自転車をレンタル!
K・A・P・P・Yビジターセンター
http://www.katsuura-sanpo.com/character/#pagePath

勝浦の観光スポットやグルメ情報などを教えてくれる、観光案内施設「K・A・P・P・Yビジターセンター」では、自転車の貸し出しもしています。貝殻フォトフレームや、ジェルキャンドルなどの体験教室も行っているので、たとえ雨の日の観光でも楽しめます。冬は、石焼きいもも売っているんですよ。

レンタサイクルの料金は、電動アシスト自転車が1日1,000円、クロスバイクは500円。9~16時まで借りることができます(5~10月は17時まで)予約は不要ですが、借りる際の手続きには身分証明書が必要となりますのでお忘れなく!

このコは「カッピー」。この施設の名前にもなっている勝浦のゆるキャラで、カツオがモチーフになっています。ぬいぐるみや食品などのカッピーグッズも売っているので、勝浦土産にいかがでしょう?

自転車にもカッピーのイラストが! 貸し出し状況にもよりますが、自転車は好きな色が選べます。ロッカーが完備されているので、荷物の多い人でも身軽になって自転車に乗れます。

では、いざ、出発! 勝浦漁港を横目に、山のほうへ向かいます。漁船が港に入って水揚げ中なのか、港からは活気のある声が聞こえてきました。道路はトラックもよく通るので、気をつけて走行しましょう。

ゆるやかな下り坂を、風を切って走ります。長いトンネルを抜けて、坂を少し上り、またトンネルをくぐった先には……。

【10:00】「八幡岬公園」を散策して展望広場で“青空カフェ”

【10:00】「八幡岬公園」を散策して展望広場で“青空カフェ”
八幡岬公園
http://www.katsuura-sanpo.com/facilities/see-play/post-436/

「K・A・P・P・Yビジターセンター」から2㎞弱の距離で、「八幡岬公園」に到着! 電動アシスト自転車なら所要時間は15分くらいです。駐車場があるので自転車も止められます。遊具やトイレもある園内を歩き、木々に覆われた階段を上って行くと、現れたのは、見渡す限り海が広がる、絶景の展望広場!

海面をよく見ると、白波の中に、まさかの鳥居⁉ 実は、朝にお参りした「遠見岬神社」が元々あったといわれる場所で、「平島の鳥居」と呼ばれているのです。海に鳥居が建っているなんて、不思議な光景ですよね。

展望広場には、徳川家康の側室で水戸光圀の祖母である養珠院(お万の方)の像があります。ここは昔、勝浦城があった場所で、彼女は勝浦城主・正木頼忠の姫君でしたが、落城に際し、この崖から布を垂らして船で逃げたという伝説が残るのです。「お万の布さらし」という場所も園内には示されています。

展望広場には東屋があるので、そこに腰かけ一休み。朝市で買ったパンをいただきます。目の前に広がる太平洋の絶景を眺めながら食べるパンは、とてもおいしく感じました。「地球って丸いんだなあ……」と思わず言いたくなる光景に、感無量です。

奥に見える突き出した断崖には、勝浦灯台が見えます。

続いて、「官軍塚公園」まで足を延ばして行ってみることに。その道中には、「大漁桜」が植えられています。この桜は早咲きのか河津桜の一種で、潮風に強い品種なのだそうです。この日は12月だというのに花が咲いていてびっくり。季節を先取りできて得した気分になりました。

さきほど展望広場から見えていた勝浦灯台の近くも通ります。2㎞程度の道のりには、この灯台のように、ところどころに写真を撮りたくなる景色がでてきますので、ゆっくりサイクリングを楽しんでください。

【11:05】「官軍塚公園」で史跡に触れる

【11:05】「官軍塚公園」で史跡に触れる
官軍塚公園
http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29183

勝浦灯台から約15分で、「官軍塚公園」に到着。ここは幕末の歴史と地域住民の温かさが伝わる史跡です。明治2年、北海道の函館五稜郭に向かう途中だったハーマン号が、勝浦川津沖で大暴風雨に遭い、難破しました。乗っていたのは熊本藩兵。住民は救助活動にあたりましたが200人以上の犠牲者が出たそうです。ここには、その遭難者を埋葬・供養した塚があるのです。

この公園は、1月下旬から2月にかけて大漁桜が咲き誇る花見スポットでもあります。展望台に上がるまでの道のりが桜の通りと化すそうなので、その頃にもう一度訪れてみたくなりました。

プールの飛び込み台のようなちょっと面白いかたちの展望台がありました。上に上がると、さらによく海が見えます。遠くで船が行き交う姿までしっかり見えました。

帰り道は少しルートを変えて、「植村記念公園」の前を通り、「恵比寿大トンネル」へ。 トンネルの中から見える、勝浦漁港はまさに“インスタ映え”するスポットです。

【12:00】「黒潮の宿 臨海荘」で日帰り温泉と海鮮ランチを堪能

【12:00】「黒潮の宿 臨海荘」で日帰り温泉と海鮮ランチを堪能
黒潮の宿 臨海荘
http://www.rinkaisou.com/

勝浦中央海水浴場沿いにあるこのオーシャンビューの宿は、宿泊だけでなく、ランチも温泉も堪能できます。もともと釣り船宿として創業し、旅館に業態を変えてから44年目になるそう。すぐ目の前が海水浴場なので、夏の海水浴シーズンが最も賑わうそうです。

温泉の泉質はアルカリ性で、源泉が20℃前後のため沸かしているとのこと。とはいえ、黒っぽいお湯は肌がツルツルになり、じっくり浸かるとサイクリングの疲れが吹き飛びました。 入浴料:1人/1,000円(バスタオル・フェイスタオル付き)

勝浦といえば魚でしょう! ということで、「海鮮丼(2,000円)」を注文。魚介は日替わりで、この日は、マグロ・カジキ・イカ・金目鯛・カンパチ・鯛・天使のエビ・玉子といった、旬の海鮮がたっぷりと載っていました。時季により内容は異なりますが、勝浦をはじめ近隣の街の魚介を使っているそうです。

せっかく2人で訪れたのだからと、それぞれ違うメニューを頼んでみました。「かき揚げ定食(1,600円)」は、海鮮のかき揚げで、「実は、一番人気のメニューなんです」と宿の方。その言葉に納得の、揚げたてでボリュームのある定食でした。

「K・A・P・P・Yビジターセンター」に電動アシスト自転車を返却して、この旅は無事終了です。

【14:00】「墨名市営駐車場」でゴール!

【14:00】「墨名市営駐車場」でゴール!
墨名市営駐車場

徒歩で駐車場に戻り、お散歩は終了です。以上、勝浦を朝から満喫するコースでした。

朝が楽しい!勝浦観光
四百年の歴史を誇る、日本三大朝市「勝浦朝市」を中心に、朝が楽しい、勝浦の観光コースをご紹介します
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