天王洲アイルでアート散策。おいしいものを食べながら日本の建築やアートに触れる散歩コース

天王洲アイルでアート散策。おいしいものを食べながら日本の建築やアートに触れる散歩コース
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海中の砂が堆積してできた洲(しま)であるこの界隈は、その昔、祇園精舎の守護神である牛頭天王(ごずてんのう)のお面を海中から引き上げられたことに由来。これに島を意味するisle(アイル)が付けられ、天王洲アイルという名前となったのだそうです! そんな、ドラマやCMでもよく使われるお洒落なウォーターフロントを今回は散策します! まずは、南インドの国民食であるビリヤニを「サベラ・ティッカ・ビリヤニ」でいただき、寺田倉庫が運営する画材店「PIGMENT(ピグモン)」で、美しい顔料を鑑賞。隣の「T-ART HALL」で開催中の展覧会のあとは、圧巻の「建築倉庫ミュージアム」へ。「SLOW HOUSE」でクリスマスのデコレーションにヒントをいただいたら、話題の「Lily cakes」のテラス席でティータイム。そして隣の「bread works」でパンを買って帰るコースです。 クリスマスが近づき一層華やかな天王洲アイルを浮き足立って散歩してみましょう!

昼からスタート

からスタート

【12:00】「品川駅」をスタート!

【12:00】「品川駅」をスタート!
品川駅
https://www.jreast.co.jp/estation/stations/788.html

「天王洲アイル駅」がりんかい線や羽田空港線にあるせいか、なんとなく行きづらい?遠い?なんてイメージのあった「天王洲アイル」。実は、品川駅から15分も歩けば、あっという間に着いてしまうのです♫ 品川駅のアトレ側の「港南口」から今回はスタートです!

品川駅からも様々な行き方はありますが、15分ほど歩いて、「楽水橋」を渡るともうそこは「天王洲アイル」!渡ったところに自転車シェアリングのポートがあったので、レンタルしてみることにしました。※スマホ一台に対して、自転車一台しか借りることができません 詳しい借り方はこちらをご参照ください。 ⇒http://docomo-cycle.jp/minato/howtouse/ 30分150円、以降30分ごとに100円。お支払はクレジットカードのみ。 登録して送られてくるコードを入力すれば使用可能! もし使う予定があるならば、事前に登録しておくと楽チンかと思われます。

天王洲アイルの顔、と言っても過言ではない「T.Y.HARBOR」。この日はお天気もよく、橋を渡りながら見る景色が気持ちよくて、やっぱりカメラを向けたくなります♫

【12:15】「SABERA TIKKA BIRIYANI (サベラ・ティッカ・ビリヤニ)」で本格的なインド料理を!

【12:15】「SABERA TIKKA BIRIYANI (サベラ・ティッカ・ビリヤニ)」で本格的なインド料理を!
サベラ ティッカ ビリヤニ
https://tabelog.com/tokyo/A1314/A131404/13200848/

ナンやロティといったパンが主食である北インドに対して、南インドでは米料理が主食。 その一つがこちらの店名にもある“ビリヤニ”。スパイスをたくさん使った炊き込みご飯なのだそうですが、日本のお赤飯のようにお祝いごとで食べられることも多いのだそうです! そんな本格的なインド料理をいただける「サベラ・ティッカ・ビリヤニ」に行ってみましょう♫

よく行くインド料理屋さんとは違い、整然としたクリーンな印象を受ける店内。 パリっとした制服姿の男性がお席に案内してくださいました。 この日は休日でしたが、ご家族連れやサラリーマンらしいグループ、お一人で来られている方のほかに、外国人の方の姿もありました♫

4種類あったランチから「ビリヤニランチ(1090円税込)」を注文。このビリヤニのほかに、サラダ、カレー、ヨーグルト、ドリンクが付いてまいりました♫ 苦手なはずのパクチーも細かく刻まれたものが入っていましたが、他のスパイスとの相性が良いのか、気にならなかったくらい! クセが強いけれど、かなりクセになる味でした!特筆すべきは、このヨーグルト。玉ねぎやキュウリのみじん切りが入っていたのですが、これがとっても爽やかでおいしくて!これとカレーを手の込んだビリヤニにかけながら、いただきました♫

娘が頼んだのは、「シーフードカレーランチ(1090円税込)」。ココナッツミルクの優しくマイルドな風味! しかもカレーの量もナンの大きさにもビックリ。 ドリンクは、わたしはチャイを、娘はラッシーをいただきました。 チャイもお砂糖を入れずに飲むのが現地流なのだそうです♫ シェフの方も店員さんもホスピタリティが素敵で、きっとこれからも通うと思います。

【13:00】お洒落すぎる画材屋さん「PIGMENT(ピグモン)」へ

【13:00】お洒落すぎる画材屋さん「PIGMENT(ピグモン)」へ
PIGMENT(ピグモン)
https://pigment.tokyo/

優美な曲線を描く竹の簾が美しいこちらの建物は、あの隈研吾氏によるもの。 ここ「PIGMENT」は、寺田倉庫が良質な素材を扱っているメーカーと作家をつなぐことで、世界に通用する日本の若手作家の育成・サポートを行う拠点として、建てられたラボなんです。店名の“PIGMENT"はフランス語で、顔料や色素を意味する言葉なのだそう♫ 美しいエントランスから入ると、圧巻の景色が広がっておりました!

壁一面に並ぶのは顔料!なんと4000色ほどあるのだそうです! 顔料とは絵具のもととなる粉末で、水、アルコール、油に溶けないものを指すのだそうです♫ 一色、例えば紫色をひとつ取ってみても何十種類もあって、それぞれに名前が付けられています。 時間を忘れて眺めていたほど美しい景色でした。

筆にこんなに種類があるなんて!熟練した職人さんによって作られた筆や刷毛が美しく展示されています。孔雀のような美しい羽が付いているものや、見たこともないようなものもたくさんありました。毛の種類もさまざま、お値段も多様。どのような絵や書を書かれるのかすごく気になりました。

こちらに展示されているのは、”膠(にかわ)”。動物の骨や皮、腱などから抽出されたゼラチン質のものだそうです!接着剤として用いられるほか、顔料の溶剤として使用されるのだとか♫ ここ「PIGMENT(ピグモン)」では、オリジナルを含め、約50種類の膠を取り扱ってらっしゃるそうです!

見ているだけでも楽しくてお店の中を3、4周はしたでしょうか。 こちらでは気になる画材や絵具を試すこともできるのだそうですよ!他にも、モネの睡蓮を模写しよう!といった、初心者から上級者まで参加できるワークショップも開催されているので、ご興味がある方はぜひ♫

【13:30】「T-ART HALL」でフランク・ロイド・ライトのタリアセンを!

【13:30】「T-ART HALL」でフランク・ロイド・ライトのタリアセンを!
T-ART HALL(建築倉庫)
https://art.terrada.co.jp/ja/hall/

わたしが訪問した日は、『HOMMAGE TO FRANK LLOYD WRIGHT(フランク・ロイド・ライトへのオマージュ)』と題し、今年2017年にフランク・ロイド・ライトが生誕150周年を迎えたことを記念して、株式会社YAMAGIWAが名作照明の一つである“タリアセン”の特別記念モデルが展示されていました。 現在、第一線で活躍されている建築家の坂茂氏やインテリアデザイナーの橋本夕紀夫氏、グラフィックデザイナーのgroovisionsとコラボした新たなタリアセン。改めてこの照明の無駄のない美しさを再認識しながら観ることができました♫

今からちょうど100年前の1917年、帝国ホテルを設計するために来日した建築家のフランク・ロイド・ライト氏。浮世絵のコレクターでもあった彼が、1992年に自らの照明器具の製造を依頼したのが、当時から高い技術を持っていたYAMAGIWAだったといいます。 中でも“タリアセン2”はYAMAGIWA製品2500点の中でももっとも売れている製品なのだそうです! 30万円以上もするこの製品がベストセラー商品で有り続ける所以は、暖かく静かな佇まいにあるのかな?と思いました。 娘と二人で、 「いつかこのチェリー(真ん中)のタリアセンがほしいね」 と妄想を楽しみました♪

こちらの“TALIESIN-J”は、インテリアデザイナーの橋本夕紀夫氏によるデザイン。 会津桐と金沢箔を用いた“TALIESIN-J”は、金箔の気品ある光を桐によってさらに優しく柔らかく調和していて、落ち着いた雰囲気の中にも華やかな要素がある素敵な照明でした!

歌手としても活動されているグラフィックデザイナーのgroovisions(グルーヴィジョンズ)がデザインされたのは、“GRV2917”。建築家だったライト氏が木を抽象化してデザインしたタリアセンを、再び具象化して木に近づけた木もれ陽のタリアセンがこちら。 まるで木陰に佇んでいるかのような素敵な影に、タリアセンの幅広い表現力を感じました!

こちらは、坂茂氏とのコラボ。 わたしが坂茂氏の名前を知ったのは、難民のためのシェルターを作られたというニュースを見たとき。ばんしげる、、という一度聞いたなら忘れないお名前は、その後、阪神淡路大震災の際も聞くことになり、紙管で作られた仮設住宅や東日本大震災のときの避難所での紙管の使い方にとても驚くとともにそのスピードも素敵だなと。 今回のタリアセンも坂氏の代名詞、紙管を用いたタリアセン「PAPER TALIESIN」。丸いタリアセンは、形状もさることながら、より一層優しく柔らかく包み込んでくれる光を感じておりました♫

【14:00】圧巻の「建築倉庫ミュージアム」へ!

【14:00】圧巻の「建築倉庫ミュージアム」へ!
建築倉庫ミュージアム
https://archi-depot.com/

寺田倉庫本社一階にあるのが、「建築倉庫ミュージアム」。 約450㎡、天井高5.2mの倉庫に並ぶ100もの棚にビックリ!“収蔵庫そのものを展示する”といった斬新なコンセプトのもと、隈研吾氏をはじめとする、26もの建築家や建築事務所、設計事務所の作品が展示されています! 圧巻の展示スペースをくまなく廻ってまいりました♫ 【入場料】一般2000円、大学生/専門学生1000円、高校生以下無料 ※2017年12月18日(月)~2018年4月上旬までリニューアル工事のため休館とのことですので、ご注意ください

小嶋一浩氏+赤松佳珠子氏によるこちらの建築模型は、東日本大震災で壊滅的な被害を受けた岩手県釜石市鵜住居地区の小学校や中学校、児童館、幼稚園の全面復旧計画のもの。高台に見ることができる子どもたちの活動が復興する街のシンボルとなっているのだそうです!

こちらは、梓設計による「新国立競技場 国際コンクール 最優秀作品候補」。 人と自然を作る新たな“社”をデザイン。自然と共存できる建築を創り出されたのだそうです♫設計と言っても、建物だけでなく、街全体であったり、周りの自然にも及ぶのですね!

“ハノーバー国際展覧会 日本館”のデザインをされたのは、先ほどのフランク・ロイド・ライトの“タリアセン”でもコラボ作品をデザインされていた坂茂氏。 リサイクル可能!な紙管でできた三次曲面のグリッドシェル。グリッドシェルとは、シェルのような薄い構造にも関わらず、外からの力に強く、こわれにくい性質をもっている建築構造を言うのだそうですよ。 紙管はすべて防火性のある紙で覆ってあるとのことでした!

【14:20】クリスマスが待ち遠しくなる「SLOW HOUSE」へ!

【14:20】クリスマスが待ち遠しくなる「SLOW HOUSE」へ!
スローハウス
http://www.slow-house.com/

「SLOW HOUSE」は、ACTUSが人や社会や地球への愛をテーマとしたライフスタイルを提案するお店。こちらの天王洲アイル店のほかにも、二子玉川と銀座にもお店があります。 店内はすっかりクリスマスモード。色とりどりの派手なもの、というのではなく、控えめな華やかさのある大人のクリスマスを演出するには最適なグッズがたくさんありました♫

ひとつ飾るだけで気持ちがほっこりしそうなオブジェや照明、オーナメントやお部屋のデコレーショングッズなどなど、見ているだけでも楽しいアイテムが揃っています♫

このテラリウムのライト、大きさも色々、クリスマスにピッタリでとっても素敵でしたよ!

2階では「世界の手仕事 ファブリック展」が開催されていました。(~12月3日)。古くなったインドのサリーを重ねてパッチワークを施した「ラリーキルト」や イラン・イスラム共和国の遊牧民部族によって手で織られた「ギャッベ」、染色をせず、生成り天然色の高級ウールのみを使用して織られた「ベニワレン」などなど、一点ものに作り手の温もりを感じながら拝見しておりました♫

【15:00】「Lily cakes」でティータイム♫

【15:00】「Lily cakes」でティータイム♫
Lily cakes
https://www.tysons.jp/lilycakes/

IVY PLACEやCICADAを有するタイソンズアンドカンパニーが運営するのは、運河沿いの「T.Y.HARBOR」の中にある小さなケーキ屋さん「Lily cakes」。 倉庫をリノベーションした建物で、“アメリカ人が憧れるフランス菓子”をテーマに、遊び心のある可愛いケーキを日々作ってショーケースに並べてらっしゃいます♫ 店内は満席。運河沿いのテラス席も空くのを待つほどの人気っぷりでした。

見た目から美味しそうなケーキにあれこれ目移り。いちごのショートケーキ「Triangle(トライングル)」と迷いながらも、チョコレートムースの文字に惹かれた娘は「Supreme(シュプリーム)540円税込」をチョイス。こちらと「コーヒー(400円税込)」、「ぶどうジュース(350円税込)」を注文しました!

テラスで運河を見ながらいただくコーヒーの美味しいこと! 可愛いケーキは想像以上に甘かったので、砂糖を入れなかったコーヒーにピッタリ。 二人で分けて大正解でした。

ケーキ屋さんってコーヒーやお紅茶しかないお店も少なくないなか、ジュースの種類もいくつかあって、子連れには有難い限りでした♫

【16:00】噛むほどに美味しいパンを「bread works」で!

【16:00】噛むほどに美味しいパンを「bread works」で!
bread works
https://www.tysons.jp/breadworks/

「Lily cakes」に併設されているのが、朝から晩まで焼きたてのパンを提供している「bread works」。 朝8時からパンの購入はもちろん、朝ごはんをいただくこともできます! フランスのオープンサンド“タルティーヌ”やスキレットで焼かれた目玉焼きなど、魅力的なメニューが並びます。 ランチもサンドイッチにデリランチなどなど、シンプルなパンに合うお料理を提供されています♫

ここが入り口。 右手には運河が広がっていて開放感抜群! こちらをくぐって左側が「Lily cakes」と「bread works」が入る建物です。

こちらのデリプレートを頼んでらっしゃる方がとても多かったです! とても色が綺麗でおいしそうだったので、わたしも次回は頼んでみたくなりました。

「ハーフバゲット(140円税込)」は、娘が写真を撮る前に一本平らげてしまったほど、おいしかったのだそうです!ほかに購入したのは、こちらの3点。 左から「オリーブ(180円税込)」、「クロワッサン・オ・ザマンド(350円税込)」、「ゴルゴンゾーラスティック(180円税込)」。 どれもとてもおいしかったのですが、オリーブはこれからも必ず買ってしまうと確信したほど好みでした♫

【16:45】「港南公園」で彫刻作品“TAP”に出会う

【16:45】「港南公園」で彫刻作品“TAP”に出会う
港南公園
http://profile.musabi.ac.jp/page/ITO_Makoto.html

「T.Y.HARBOR」の前の橋を渡ったところにある「港南公園」。 こちらに、彫刻家である伊藤誠氏の作品「TAP」があります。 1995年に設置されたものだそうですが、“軽くたたく”という意味以外に”樽の口”という意味を持つ“TAP”を通して、ビールを醸造している「T.Y.HARBOR」が見えるというのも、なんだか乙な気がしました。 こちらの公園で、テイクアウトしたコーヒーとパンをいただいても気持ちが良さそうです♫

【17:00】「品川駅」に到着!

【17:00】「品川駅」に到着!
品川駅
https://www.jreast.co.jp/estation/stations/788.html

天王洲アイル散策、いかがでしたでしょうか? 休日は運河沿いでマルシェが開催されていたり、ボードウォーク(木の板張りの遊歩道)で運河を眺めながら語らってらしたり、品川から少し歩いただけでのんびりとした空気を感じることができた場所でした。

品川駅に着く前に、再び楽水橋の前のポートで自転車を返却。 施錠をして、エンターボタンを押せば、返却OK! 簡単に使うことができたので、もっとママチャリや子ども用自転車が普及すれば良いな~と個人的に思いました♫ 天王洲アイルから品川駅までの時間が不思議とあっという間だったのは、帰り道ならではの感覚でしょうか。 とてもリラックスできた楽しい休日となりました♫

Finish! Nice outing!

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